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事例紹介

株式価値の算定

日本アジアホールディングズ㈱による国際航業ホールディングス㈱の株式公開買付け

1. 概要

日本アジアホールディングズ㈱は平成19年12月現在、国際航業ホールディングス㈱の発行済株式の32.3%を所有していました。
日本アジアホールディングズ㈱が国際航業ホールディングス㈱を子会社とするために必要な、7,124,12株を公開買付けにて取得するにあたって、1株当たり650円の買付価格を提示しました。国際航業ホールディングス㈱の取締役会が、本公開買付けに賛同するかどうか決定するにあたって、アメリカン・アプレーザル・ジャパンは国際航業ホールディングス㈱社の依頼を受けて、普通株式価格の算定を行いました。

2. 株式価値算定方法

買付価格の公正性を担保するために、アメリカン・アプレーザル・ジャパンでは、DCF(discounted cash flow)法、収益還元法、市場株価平均法を用いました。

(1)DCF法
DCF法はインカム・アプローチの一種で、企業が将来生むと予想されるフリー・キャッシュ・フロー(FCF)と割引率の算定がキーポイントです。
FCFの予測においては、対象企業の事業計画、計画の見通し、企業を取り巻く経済状況や市場環境などを総合的に評価します。その際、企業の強み・弱みの分析(SWOT分析)、競合企業のベンチマーキング、事業の見通しに関してはシナリオ分析なども行います。市場環境の分析には、過去の趨勢を分析する能力も重要です。
割引率の算定は、加重平均資本コスト(WACC)を用います。CAPM(capital asset pricing model)によって算定した株主資本コストと資金調達にかかる負債コストを資本構成に基づいて加重平均します。
将来のFCFを割引率(WACC)で割引いて企業価値を算出し、他人資本である有利子負債を控除して株主資本価値を求め、株式価値を算出します。

(2)収益還元法
収益還元法は、インカム・アプローチの一種で企業の将来収益率に着目した評価方式です。1株当たりの予想税引後純利益を資本還元率で還元し、株式の評価額とします。ここで、資本還元率とは、長期債など利回りに市場性の有無・株式の譲渡制限・企業規模などを勘案したリスク率を加算したものです。

収益還元法に従いますと
1株当たりの株価=1株当たり予想税引後純利益÷資本還元率

(3)市場株価平均法
市場株価平均法は、マーケット・アプローチの一種で、公開市場において実際に取引されている評価対象会社の一定期間の株価平均値に基づき評価する方法です。公開企業の株価は、完全市場の原理に基づくと、市場金利、財政状態、経営成績、事業の見通し、当該企業の事業計画などが株価に反映されていると考えられます。また、その企業の財政状態を表す貸借対照表、経営成績を表す損益計算書、資金状況を表すキャッシュフロー計算書、当期の事業計画などの情報も反映されます。

3. 評価結果

アメリカン・アプレーザル・ジャパンはインカム・アプローチにおいて国際航業ホールディングス㈱の株価を414-466円、マーケット・アプローチにおいて410円-476円と算定いたしました。

4. 公開買付け賛同

アメリカン・アプレーザル・ジャパンの株価算定結果に基づき、国際航業ホールディングス㈱は、本公開買付けに賛同する意を平成19年12月25日の取締役会において決議しました。

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